アートは身近に。でも、その価格は本当に適正?

近年、アート、特に現代アートへの関心の高まりから、各地でフェアが開催されるようになり、百貨店などの商業施設でも大型の販売会が頻繁に行われるようになりました。実際にアート作品を気軽に鑑賞できる機会が増えています。また、インターネットでも多くの作品情報を調べることができますし、ファッションとアートのコラボレーションなども見られるようになり、私たちにとってアートがより身近な存在になっています。

このこと自体はとても嬉しく喜ばしいことですが、一方で、セカンダリー(二次流通)の作品が相場よりも非常に高い金額で販売されている場面を目にすることが多くなりなりました。アートにあまり詳しくない方が初めて作品を購入される場合、それなりの商業施設での販売会であれば、それが相場よりもかなり高額であっても疑問を抱かずに購入してしまうケースは多いのではないでしょうか。作品のコンディション(キズやシミ、カビなど)、額装の仕様の違いなどによって価格にある程度の差が出るのは当然ですが、相場の5倍、6倍もの価格で販売されているのは健全とは言えず、悪意さえ感じてしまいます。
また、ネット上にも悪質な贋作は後を絶たず、オークションサイトや怪しげなサイトには真作の1/10程度の価格で贋作が販売されていたりします。詳しくない方であれば、騙されてしまう事もあるでしょう。

アート作品との出会いは、一目ぼれのようなもので、勢いで購入されることも多いと思います。それ自体は決して間違いではありませんが、後々後悔しないためにも、「この作品がどういったものか」「本物なのか」「コンディションはどうか」「価格は妥当なのか」といった点をよく確認し、ご納得された上でご購入いただきたいと思っています。

こうした現状を踏まえ、アートライドでは、7月16日(水)~8月17日(日)までの約1か月間、「ART EXCHANGE ―美と価値の交差点―」を開催いたします。

作品の内容やコンディション、価格について、じっくりと比較・検討していただける機会となれば幸いです。
若手から巨匠、人気アーティストまで、数多くの作品を出品いたします。
ぜひお気軽にお立ち寄りください。